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ED;勃起障害

ED(Erectile dysfunction;勃起障害)とは、陰茎の勃起が不十分(時間や程度)によって、満足な性行為ができないことを言います。また性行為目的以外でも、勃起が不十分な場合も広い意味でEDと言えます。特殊な場合を除いて、ほとんどの場合は問診表だけで診察が済み、良く知られた飲み薬で治療が行われます。

ED( 勃起障害)とは

男性なら物心ついた頃から、朝起きる時、性的に興奮した時、陰茎が勃起するのが当たり前だったと思います。

ED(イーディー;Erectile dysfunction;勃起障害)は、様々な原因で勃起をしなくなる、あるいは勃起持続時間が短くなる、勃起した際の陰茎の硬さが不十分になることを言います。

 

 

そもそも勃起とはどうやって起こるのでしょう。

勃起は、陰茎に血液を送りこむ動脈が拡張して陰茎のなかの海綿体に血液が充満することによって起こります。

勃起を命令する、つまり動脈が拡張するきっかけとなるのが、性的な興奮であったり、早朝目覚める直前の自律神経バランスだったりします。

 

EDは歳をとれば誰にでも出る可能性のある症状です。

歳をとると性的興奮を促す男性ホルモンが低下したり、そもそも様々な性的刺激に慣れてしまうことにより、勃起を命令する神経の信号が弱くなります。

また人によっては動脈硬化などにより、命令があっても動脈がうまく拡張しなくなったりします。50代以上の男性では2人に1人がEDであると言われています。

メタボリック症候群、高血圧、糖尿病などの持病がある方は、動脈硬化が原因となって通常よりもEDになりやすいといえます。

 

色々な精神的な原因によってもEDは起こります。

日常生活でのストレスは、性的刺激を受け動脈を拡張させる信号を伝わりにくくします。

また性交渉時の緊張や不安などは、さらに直接的にこのような信号を伝わりにくくします。

勃起を起こすまでのステップは非常にデリケートでふとしたことがきっかけでEDになることは本当によくあることです。

最近では、若者の間でもEDの症状に悩む人が増えていると言われています。

 

 

さて、EDの原因はこのように動脈硬化やストレス、緊張などが複雑に重なっていることほとんどです。

また原因がわかっても、簡単には解決できることではありません。ひと昔前までは、一旦EDになってしまうとなかなか治療は難しいものでした。

 

1999年に日本でもED治療薬が発売され、ED治療は非常に身近で簡単なものになりました。

また使用できる薬剤もそれぞれ特徴の違うものを選べるようになっています。

もちろん原因をできる限り推測することは重要です。またED治療薬を内服してはいけない状態の方を見極めることも必要です。

 

しかし、ED治療薬のほとんどは重い副作用は非常に少なく、安全に使用できて、なおかつ効果もかなり高いのが特徴です。

色々悩む前にまずは治療薬を試してみることが、あなたの悩みを解決して、人生を自信持って送る手助けになる可能性は非常に高いと思います。

 

 

EDはご高齢のかたにとっても、若い方にとっても、誰にも相談できない、非常に大きな悩みだと思います。

医療機関を受診することは恥ずかしいと思い、ネット通販などで薬剤を個人で購入される方もいます。

しかし、ネット通販のなかには、効果の薄い偽物の薬剤があるばかりか、死亡事故もおこるなど安全性に問題のある薬剤も出回っております。

 

最近ではどのクリニックでも、ED治療薬を処方してもらうことは当たり前となりつつあります。

堂々とEDで受診し治療薬をもらってかえる方もたくさんいらっしゃいます。

ただ、人にバレたくない、恥ずかしい、という方でも、EDで通院しているということがわからないように工夫されている医療機関がほとんどです。

詳細はご希望のクリニックに診察方法を問い合わせてください。

当院でのED治療薬料金表

 

ED( 勃起障害)の症状

ピクリとも勃起しない状況だけがEDと思っている人もいますがそうではありません。

例えば、「日によって挿入に十分な硬さにならないことがある」「性行為の最初は勃起するが途中で萎えてくる」「一度失敗したことがきっかけで、それ以来勃起しにくくなった、焦ると余計にだめだ」などもEDと呼びます。

 

勃起が不十分で、性交時に挿入ができないことがときどきあるのを「中等度ED」、ほとんど挿入可能な硬さにならないのを「重度ED」といいます。

中等度以上のEDは、成人男性の4人に1人、50歳以上の2人に1人と言われています。

 

 

また時々勃起が不十分になることがある「軽度ED」も含めると、成人男性の約90%が該当するという調査もあります。

同じ調査で、20〜30代の若い方でも50%であったともされています。EDを経験したことのない人の方が珍しいのです。

 

ED( 勃起障害)の分類と原因

EDは、原因によって、「器質的ED」と「機能性ED」に大きく分類されます。

 

「器質的ED」とは、血管や神経の物理的な障害によって起こるEDです。

加齢、高血圧、喫煙、糖尿病、メタボリック症候群などによって起こる動脈硬化が挙げられます。

また、 同じく糖尿病や、前立腺がん、直腸がんなどの手術が原因となる神経の障害が挙げられます。

 

このような血管や神経の障害があると、性的刺激があって勃起を起こすために陰茎動脈を拡張する命令が出ても、それが伝わらなかったり、伝わっても動脈が拡張できず、海綿体に血液が充満せず勃起が起こりません。

 

 

「機能性ED」とは、ストレスやトラウマ、うつ病など、精神的なことが原因となります。

性的刺激を受けてから勃起を起こすために陰茎動脈を拡張する命令が出なかったり、うまく伝わらなかったりして、動脈が拡張できず、海綿体に血液が充満せず勃起が起こりません。

いわゆる「男性更年期障害」による男性ホルモンの低下も、広い意味で「機能性ED」と言えます。

 

 

また、「器質的ED」、「機能性ED」以外にも、「薬剤性ED」というものがあります。

抗うつ薬、抗精神病薬、不整脈治療薬、消化管作用薬の一部などが原因となります。

これらの薬剤は、性的刺激により陰茎動脈を拡張する命令が出ても、それを伝えるための神経に影響を及ぼすため、EDの原因になります。

 

ED( 勃起障害)の検査、診断

EDの診断は問診が中心になります。IIEF-5という5つの質問項目を用いて症状をスコア化することが一般的です。

また、「器質的ED」の原因となるような持病がないかどうかもお聞きして、それらの病気自体の治療がなされていない場合は、ご希望があればその病気の検査を行います。

 

 

また、「薬剤性ED」の要素を把握するために、内服中の薬剤をおくすり手帳などを参考にして把握します。

狭心症や高血圧の治療薬の一部は、ED治療薬と併用禁止の場合があります。必ず担当医に伝えてください。

また、中年以上の方で男性更年期の一環としてEDの症状が出ている可能性がある場合は、男性ホルモンを含む各種ホルモン値を採血検査で測定することも可能です。

男性更年期障害についてはこちら

 

ED( 勃起障害)の治療

EDの治療は一昔前は現実的ではなかったのですが、1999年にED治療薬が初めて日本で発売されて以来、非常にハードルが下がりました。

みなさんご存知のバイアグラをはじめ、レビトラ、シアリスという、それぞれに特徴のある3種類の薬剤と、それぞれのジェネリック医薬品(シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィル)が使用できます。

個人差はありますが、有効率は70〜80%くらいと言われており、色々な病気の色々な薬がある中でも非常に効果が高い薬の部類に入ります。

 

 

ただしひとつ残念なことは、EDは治療が必要な病気であるという概念ではないため、健康保険が利用できません。全ての治療薬は自費診療となります。

当院のED治療薬料金表

 

ED治療薬は、網膜色素変性症、重度肝障害、低血圧症、硝酸剤内服中の方には処方できません。

しかし、それ以外の方にとっては、非常に安全に使用できる薬です。

また、男性更年期障害と診断された方の場合、テストステロン補充療法を行うことでEDが改善することがあります。

男性更年期障害についてはこちら
テストステロン補充療法についてはこちら

 

ED( 勃起障害)の予防、注意点

EDの原因は複数が重なっていることがほとんどです。

特に「機能的ED」の要素は、非常にデリケートな要素を含むため、あまり詳細を説明したくない方はそれでも処方ができないことはありません。

 

特に若い方では、ちょっとしたことが原因で軽いEDになり自身を失うことで、さらに焦りや不安がますます症状を悪化させることがあります。

若いのに恥ずかしいということはありません。若い方の「機能的ED」にはED治療薬は非常に効果があります。

一旦自信を取り戻せば薬が不要となることも多いので、ためらわずに受診した方がよいでしょう。

 

 

また中年以上の方は、やや極端かもしれませんが「EDで当たり前」とも言えます。

健全な性生活を送ることは、人間としてごくごく普通のことですので、ED治療薬を使用することは本来まったく恥ずかしいことではありません。

とはいえ抵抗がある方も多いと思いますので、なるべくプライバシーが守られるような医療機関を受診すればよいでしょう。

当院でのED外来受診手順はこちら

 

神戸市東灘区摂津本山 いしむら腎泌尿器科クリニック院長

泌尿器科専門医 石村武志

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