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男性の排尿痛(尿をすると痛い)

尿をする時に痛い病気と聞いて思い浮かべるのは、おそらく膀胱炎だと思います。ただし、実は男性の「膀胱炎」というのはそれほど多くありません。排尿をする時の痛みの原因となる病気で、男性に多いのは「尿道炎」と「急性前立腺炎」、「慢性前立腺炎」でしょう。

 

男性で排尿痛をきたす病気

 

男性の排尿時痛

普段元気な方にとって、「膀胱炎」は女性の病気です。男性は女性に比べて尿道が非常に長いために、尿道を通って入ってくる雑菌が原因で「膀胱炎」になることは稀です。もちろん男性が「膀胱炎」になることは全くないわけではありません。ただしその場合は、膀胱炎になるような何らかの誘引、例えば糖尿病による抵抗力の低下や、前立腺肥大症による残尿の増加、などを疑うのが普通です。

 

① 尿道炎

普段は健康な男性が排尿の時に痛みを感じる病気はなんでしょうか。主にはクラミジア尿道炎や淋菌性尿道炎など、性感染症(性病)の一種である「尿道炎」が一番多いと思います。「淋菌性尿道炎」では排尿時痛が強めに出る傾向があり、いっぽう「クラミジア性尿道炎」では、違和感やむず痒い程度の軽めの痛みのことが多く、中には全く痛みのない方もいます。抗菌薬の飲みぐすりや点滴などで治療します。

尿道炎についてはこちら

 

② 急性前立腺炎

上記の「尿道炎」からひきつづき、前立腺に細菌が広がり生じる「急性前立腺炎」も排尿時痛の原因となる病気です。「急性前立腺炎」は一般細菌が原因で起こることもあります。排尿時痛のほかに、頻尿や尿意切迫感、排尿困難感や、高熱が出ることもあります。

急性前立腺炎についてはこちら

 

③ 慢性前立腺炎

「急性前立腺炎」から引き続き、慢性的に前立腺に細菌が感染した状態を「慢性前立腺炎」と言います。「慢性前立腺炎」では排尿時、あるいは排尿とは関係なく、「尿道」や「会陰部」、「下腹部」などに、重たい痛みや鋭い痛みが出たりします。「急性前立腺炎」の「排尿時痛」よりは痛みの症状は軽いですが、慢性的に会陰部や下腹部の違和感、重たい痛み、などが続くことで、気分が滅入る病気です。

細菌感染とは関係なく、「慢性前立腺炎」が生じることもあります。主に骨盤内の前立腺周囲の血流が悪くなることで起こります。長時間の座り仕事などでは起こりやすい病気です。

慢性前立腺炎はこちら

 

泌尿器科専門医 石村武志

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