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尿検査

「尿検査」は、痛みなどを伴わずに簡単にできる検査です。しかも「尿検査」では、「血尿」(尿潜血)、「膿尿」、「尿蛋白」、「尿糖」など、色々なことを調べることができます。特に泌尿器科では、「尿路感染症」、「尿路結石」、「尿路上皮がん」などの診断に非常に役立つ必須の検査です。また、腎臓内科でも「腎炎」や「慢性腎臓病:CKD」などの診断のために、ほぼ毎回行われる検査です。

 

目次

 

尿検査とは

「尿検査」は、泌尿器科検査の基本です。どこの病院の泌尿器科でも全員、診察では毎回のように尿検査を提出してもらってるはずです。

ちなみに「検尿」と「尿検査」の意味はほぼ同じです。検診や人間ドックでは「検尿」、病院やクリニックでは「尿検査」と呼ぶことが多い気がします。「尿検査」で何をしらべているのでしょうか。大きく分けると「尿検査」で調べていることには、以下の3つがあります。

 

  1. 尿試験紙法:尿に蛋白や糖がおりていないか、潜血反応がないかなどを、試験紙で調べる
  2. 尿沈渣:尿中に血液や膿(白血球)が混じっていないかを顕微鏡で調べる
  3. 尿生化学検査:尿中の物質の濃度を測る

 

それぞれについて詳しく説明していきましょう。

 

尿検査の種類

1. 尿試験紙法(蛋白や糖などを調べる)

健康診断で「検尿」を提出することは多いと思います。健康診断や人間ドックでの「検尿」の多くは、「尿試験紙法」と呼ばれる検査です。

内科の診察で行われる「尿検査」も、この「尿試験紙法」が多いですが、事項で説明する「尿沈渣」を調べていることもあります。この検査は、提出された尿に「テステープ」という細長い試験紙をつけて行います。試験紙の色の変化で「尿潜血」や「尿蛋白」、「尿糖」などがあるかを調べます。簡易検査の性質が強いと言えます。

例えば尿に血が混ざっていると、試験紙の薄緑の部分が茶色っぽく変化します。その茶色の濃さを見た目や機械で判断して「尿潜血」が「−」、「±」、「+」、「2+」、「3+」のように判定します。 当然、「−」は尿に血が混ざっていない、「3+」は尿にかなりの血が混ざっているという意味です。

尿潜血についてはこちら

ただしあくまで簡易検査ですので、完全に正確な検査ではありません。実際に「血」つまり「赤血球」を目で見て確認しているわけではないからです。したがって、本当は「血尿」がないのに、なんらかの誤差などで、「尿潜血」が「+」になることは時々あります。

これは尿蛋白や尿糖でも同じことが言えます。仮に尿試験紙法で「尿蛋白+」と判定されても、必ず尿に蛋白がおりているかはわかりません。テープの色の変わり具合を、人間が目で見て判断することもその理由のひとつです。

 

尿蛋白についてはこちら

尿糖についてはこちら

そこで「尿試験紙法」で「尿潜血」や「尿蛋白」で引っかかった場合は、下記の「尿沈渣」や「尿生化学検査」で詳しく調べる必要があります。

では「尿試験紙法」はあまり行う意味がないのでしょうか。正確性はそこまで高くないのですが、非常に簡便で結果もすぐ出るため、尿検査を行う時はほとんどの場合「尿試験紙法」も行います。「尿試験紙法」で「尿潜血」が陽性なら、そのうちの一部の人は実際に尿に血が混じっています。その中には、尿管結石、膀胱癌、腎炎などの病気が見つかる人がいます。同様に、「尿糖」が陽性なら、そのうちの一部の人に糖尿病が見つかります。「尿蛋白」が陽性なら「腎炎」が見つかるかもしれません。

 

2.  尿沈渣

「尿沈渣」とは、提出された尿の中に入っている「赤血球」、「白血球」や、「細菌」などをを実際に顕微鏡を使いながら、目で確認して判定します。また最近では機械で測定することもあります。人間の目で見るのとほぼ同じくらいに正確だとされています。いずれにしても、「尿沈渣」で「赤血球」が確認されれば本当に「血尿」があるということになります。

また顕微鏡を覗いたときに、ひとつの視野の中に「赤血球」がいくつあるかを数えて、その数によって「血尿」の程度も判断します。泌尿器科の診察では、「尿検査」といえばほとんどの場合は前項で説明した「尿試験紙法」と同時に「尿沈渣」も行います。「尿路結石」、「膀胱がん」など、実際に「血尿」が出る病気が多いことや、「膀胱炎」、「尿道炎」など「膿尿」の有無で診断をする病気が多いからだと思います。

顕微鏡で見た赤血球

血尿についてはこちら

尿沈渣で実際に尿に血が混じっていることがわかり、なおかつその程度も強いとなると、尿管結石、膀胱癌、腎炎などの病気が見つかる可能性が高くなります。「尿沈渣」では、「血尿」以外にも「膿尿」(尿に白血球が混じっているか)や「細菌尿」(菌が混じっているか)を判断します。「膿尿」や「細菌尿」は、いずれも「膀胱炎」、「腎盂腎炎」などの「尿路感染症」の診断に役立てます。

 

③ 尿生化学検査 

「尿生化学検査」は、尿中の「蛋白」、「ナトリウム」、「クレアチニン」などの物質を、検査機械で測定する検査です。採血検査で、血液中の物質を測定するのと同じようなものと言えます。この検査によって、「尿蛋白」の程度が実際の数値としてわかったりします。

「尿生化学検査」は必要時には行いますが、毎回の受診時の「尿検査」で必ず調べているわけではありません。特に泌尿器科の尿検査では調べていないことが多いでしょう。

しかし、腎臓内科や内科、泌尿器科でも腎移植を担当している施設では、「尿生化学」のなかでも、尿中の「蛋白」と「クレアチニン」を測定することはよくあります。例えば、「腎炎」や「CKD 」の診断や治療には、1日でどのくらいの蛋白が尿中に出たかを知る必要があります。そのためには、本来、24時間の蓄尿検査が必要です。尿中の「蛋白」と「クレアチニン」を測定することで、「1日尿蛋白排泄量」を推定することができます。

また、高血圧や糖尿病の影響が腎臓に出ていないかを判断する「尿中微量アルブミン」や、尿路結石の危険性を調べるための「尿中カルシウム/クレアチニン比」などもよく調べられる項目です。

 

まとめ

このように、「検尿」、「尿検査」と言っても、調べる項目は非常にたくさんあります。担当する科目や疾患によって、行なっている検査も違うことがおわかりいただけたでしょうか。もちろん当クリニックは「泌尿器科」「腎臓内科」「腎臓移植外科」ですので、全ての尿検査を実施しています。

泌尿器科専門医 石村武志

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