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超音波検査(エコー)

「超音波検査」(エコー)とは、体の表面に「プローブ」という、超音波を出す手のひらサイズの器械を押しあてて行う検査です。

 

「プローブ」が出した超音波は、体の内部にある臓器からはね返ってきて、再度「プローブ」が受け取ります。受け取った超音波を機械が計算して、臓器の形を画像として映しだす仕組みになっています。

外から見てもわからない体内の臓器の様子を、その場で、しかも全く痛みをを感じることなく観察できるため、非常に便利な検査です。

「超音波検査」は、通常ベッドで仰向けになって行います。観察したい臓器によって、少し横向きになったりすることもあります。体の表面に検査用のゼリーを塗った「プローブ」をヌルヌルと押しあてます。検査中に、息を吸ったり吐いたり止めたりしてもらうことがあります。

 

「超音波検査」では、腹部臓器である、「肝臓」、「膵臓」、「腎臓」、「膀胱」、「前立腺」、「卵巣」、「子宮」などを調べることができます。

空気や骨などは超音波が通りにくく観察しづらい特徴があります。またやや粗い画像であるため、「超音波検査」では写らない骨の向こう側を調べたり、細かい鮮明な画像が必要な際には、「CT検査」や「MRI検査」を行います。

 

泌尿器科では次のような部分を観察するために「超音波検査」を行います。

 

① 腎臓

「腎臓」は仰向けに寝た状態で、左右の腰のあたりに「プローブ」を押し当てて調べます。「腎臓」は周囲よりも黒っぽい楕円形の形で写ります。

 

超音波検査で見た腎臓

 

「腎結石」があると「超音波検査」では真っ白な部分として映ります。また硬いものは超音波を通さないので、石の向こう側には影ができます。

また何らかの理由で尿を運ぶ「尿管」の通りが悪く、「腎臓」から「膀胱」へうまく尿が流れない時は、「腎臓」で作られた尿が「腎盂」に溜まってしまい腫れるため「水腎症」になります。

「水腎症」になっている時、「超音波検査」では、たまった尿が「腎臓」の中央に黒い部分として映ります。

水腎症と腎結石

黄色の部分が水腎症をきたして尿がたまった腎盂、赤が腎結石でその後ろには影が見える

 

その他、「腎細胞癌」や「腎嚢胞」なども「超音波検査」で黒い部分として映りますので、かなりよくわかります。

腎嚢胞

 

②尿管

正常な「尿管」はスパゲッティ程度の太さです。かなり細いため、「超音波検査」ではほとんど映りません。

ただし「尿管結石」や「尿管癌」などにより「尿管」の通りが悪くなっている場合、その部分より上流の「尿管」は尿によって腫れるため太くなり(水尿管といいます)、黒い帯のように写ることがあります。

 

③膀胱

「膀胱」は仰向けに寝た状態で、下腹部に「プローブ」を押し当てて調べます。下腹部の一番下の真ん中には「恥骨」という骨があります。

 

「膀胱」は「恥骨」の裏側にあります。そこで、「プローブ」を「恥骨」の少し上から、ななめ下に向かって強めに押し当て観察します。

尿が溜まった「膀胱」は「超音波検査」で真っ黒い楕円形の部分として映ります。よく見ると黒い楕円形に灰色の縁取りがあり、これは「膀胱」の壁の部分で、真っ黒い楕円形の部分は「膀胱」にたまった尿そのものです。

超音波検査で見た膀胱(尿がたまっている時)

 

通常、排尿をした後は膀胱が空っぽなので、真っ黒の部分がなくなり「膀胱」は「超音波検査」で写りにくくなります。

ただし、「前立腺肥大症」や「神経因性膀胱」などの病気で、排尿をしたつもりでも全部出しきれず残っていると、超音波検査で「膀胱」のなかに残った尿が真っ黒い楕円形として映ります。

これが「残尿」で、「超音波検査」では、画面上でその容量を計測することができます。

 

④前立腺

「前立腺」は「膀胱」の下にある臓器なので、「膀胱」と同じように、下腹部に「プローブ」を押し当てて調べます。

 

 

「前立腺肥大症」で大きくなった「前立腺」の大きさを測ったりすることが可能です。また「前立腺結石」がある場合は、「前立腺」の中に真っ白な部分として映ります。

さまざまな大きさの前立腺

 

よほど進行した「前立腺癌」がある場合は、「前立腺」がいびつな形として映ります。ただし、早期の「前立腺癌」は、下腹部に「プローブ」を押し当てて行う「超音波検査」ではわかりにくいことが多いです。

肛門から細長い「プローブ」を直腸に入れて「前立腺」を観察すると、早期の「前立腺癌」でも比較的映りやすくなりますが、それでもそこまではっきりわかるわけでもないので、行われることは最近減ってきています。

 

⑤精巣、精巣上体

「精巣」は”キンタマ”のことです。「精巣上体」は、”玉袋”の中で「精巣」の隣にある「精子」の通り道です。

「精巣癌」や「急性精巣上体炎」、「精巣捻転」、「陰嚢水腫」などの病気の診断をする際に、「超音波検査」が役に立ちます。この場合、手のひらサイズの約半分くらいの大きさの「プローブ」を使って検査をすることが多いです。

腹部超音波で見た精巣

 

泌尿器科専門医 石村武志

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