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膀胱鏡(軟性膀胱鏡)

「膀胱鏡」は、文字通り「膀胱」の中を観察する内視鏡検査です。胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)や大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)と同じ内視鏡検査ですので、言い方を変えると「膀胱カメラ」ということになります。

 

「膀胱」は下腹部の真ん中にあります。「膀胱」の壁は、尿がたまってくると風船が膨らむように伸びて薄くなります。「尿道」は、女性では数cmと短いのですが、男性では陰茎の中を通っているので、女性に比べて長く15cm程度あります。「尿道」の先端で、尿が出てくる出口を「外尿道口」と言います。

男性の膀胱と尿道

「膀胱鏡」は、尿の出口である「外尿道口」から「尿道」を通って、膀胱の内側を観察する検査します。「外尿道口」から「尿道」に内視鏡が入る、、と聞くと想像するだけで痛そうですが、必ず麻酔をして行う検査ですので、思ったよりは痛くないはずです。

たしかに、今から30年くらい前は「膀胱鏡」は「硬性鏡」という金属の棒のような内視鏡を使うことが主流でした。この場合特に男性では長く曲がった尿道にまっすぐの金属の棒が入ることになるため、仙骨麻酔というお尻から注射の麻酔をしないと相当痛い検査でした。

しかし最近では、胃カメラなどと同じく、「軟性ファイバー」というクネクネと曲がる内視鏡を、尿道の壁になるべく当たらないように入れていくことで痛みはかなり減りました。

もちろん、尿道に麻酔薬の入ったゼリーを注入して局所麻酔もします。とはいえ、全く苦痛がないことはなく、違和感や不快感を感じたり、特に前立腺が大きい男性などは多少痛みを感じることもあるかもしれません。できるだけ痛みがないようにするためには、テクニックが重要です。

ただし、「膀胱鏡」には以下の注意点があります。検査後に少し血尿が出ることがあります。内視鏡で尿道粘膜が多少こすれるためです。

また、稀に検査後に「膀胱炎」になることがあります。当然滅菌した内視鏡を使うのですが、それでも「膀胱」に「内視鏡」という異物が入ることで雑菌が入ることがあるからです。これを予防するために検査後は1日だけ抗菌薬を内服してもらいます。

以上のようなことがあるため、「膀胱鏡」は、診断のためにどうしても必要と判断された場合に、十分に説明を行い、患者さまが納得された時のみ行います。決して希望されない方に無理矢理行うことはないのでご安心ください。

「膀胱鏡」を行った方がよい場合として以下のような状況があります。

 

① 肉眼的血尿(目で見てわかる赤い尿)が出た場合

年齢にもよりますが、「膀胱がん」の可能性があります。

「膀胱がん」は他にも「尿細胞診」や「腹部超音波」(エコー)、「CT検査」などで診断することもできなくはないので、まずはそれらの痛みを伴わない検査で極力診断をするようにします。

ただ、小さな「膀胱がん」はそれらの検査ではわからないことがあるほか、それらの検査で「膀胱がん」を強く疑った場合でも、最終的に「膀胱がん」かどうかを確定するためには「膀胱鏡」が必要となります。

膀胱がんについてはこちら

 

② 尿道カテーテルが入らない場合

「前立腺肥大症」、「神経因性膀胱」「尿道狭窄」など、様々な理由で、尿が自分で出せなくなることがあります。

こうなると、尿道から膀胱に「尿道カテーテル」という管を入れて尿を体の外に出す必要があります。ところが、「尿道カテーテル」を尿道に入れようとしても途中で止まってしまい押しても入らないことがあります。

ほとんどは男性で、「尿道」が途中で狭くなる「尿道狭窄」を起こしています。このような場合、「膀胱鏡」で観察をしながら細くなった尿道の穴をめがけて「尿道カテーテル」を入れる必要があります。

前立腺肥大症はこちら

神経因性膀胱はこちら

尿道狭窄はこちら

 

③ その他

「間質性膀胱炎」、「膀胱頚部硬化症」、「膀胱結石」などの病気を疑う場合は、診断のために「膀胱鏡」が必要となることがあります。

間質性膀胱炎はこちら

膀胱頚部硬化症はこちら

膀胱結石はこちら

 

泌尿器科専門医 石村武志

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