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女性の頻尿・尿漏れ

 

尿漏れ悩む女性は非常にたくさんいらっしゃいます。高齢女性の悩みという印象がありますが、若い女性にも起こりえます。漏れるまではいかないが頻尿の症状で困っている方もたくさんいらっしゃいます。悩んでいるのはあなただけではありません。

 

目次
    1.  腹圧性尿失禁
    2.  過活動膀胱(切迫性尿失禁)
    3.  心因性頻尿
    4.  膀胱炎
    5.  膀胱瘤(骨盤内臓器脱)

 

女性特有の尿の悩み

排尿の悩みというのは、なかなか人に相談しにくく、ついつい1人で抱え込んでしまいがちです。男性の場合、「最近、おしっこのキレが悪くて、がはは」なんてことを冗談半分に自慢しあったりするものですが、女性の場合、なかなかそうもいかないことが多いと思います。

みなさん、どのように解決しようとするでしょうか。大半の方は、健康本を読んだりSNSで検索したりして、なんらかの自分でできる健康法を試してみることが多いと思います。もちろん、そのような方法で治る方も多く、治るのであればそれが一番です。

さらに、このようは方法は多くの場合、予防にもつながることが多く、意識を高く持つことは大変良いことです。

 

しかし、治らない場合も多いと思います。そんな時でもほとんどの方は、パッドを当てたり、こんなものかとあきらめるなどしてやり過ごしていることと思います。

尿の悩みというものは、じわじわと生活の範囲を狭くします。やりたいことを尿の悩みであきらめていませんか?「泌尿器科」は女性にとっては少し受診しにくい診療科だということは理解しています。でも、そのままで生活するのは不便ではありませんか?思い切って受診をしてみませんか?

恥ずかしい検査、痛い検査は一切ございません。最近では、当院のように受付や待合室、トイレなども明るい雰囲気で女性でも抵抗なく受診していただけるように工夫している泌尿器科は増えています。

あなたの悩みが解消されるまで、解決方法を一緒に考えましょう。

 

女性の排尿トラブルの種類

さて、女性の排尿に関するトラブルとしては、尿が漏れたり、尿の回数が多かったり、排尿の痛みだったり、さまざまです。ご自身の症状は以下のどれに当てはまるでしょうか?

 

立ち上がろうと踏ん張ったり、咳やくしゃみをしたり、重いものを持ち上げようとしたりした時など、つまりおなかに力が入った時に、尿が漏れてしまうのは、「腹圧性尿失禁」です。

 

いっぽう、冷たい水を触ると急におしっこに行きたくなったり、急に尿意を催してトイレに行くまでに我慢できなくなって漏れてしまうのは「切迫性尿失禁」です。尿の回数が多い「頻尿」や、夜中に何度も尿で目が覚める「夜間頻尿」と合わせ「過活動膀胱」と呼びます。

 

過活動膀胱と似ていますが、精神的な不安や排尿に対する過度の意識が原因で起こる頻尿が「心因性頻尿」です。若い方に多い傾向があります。

 

また、排尿時の痛みが出たり、残尿感が出るのは「膀胱炎」です。膀胱炎で尿が漏れたり、頻尿の症状が出ることもあります。

 

尿がたまって膨らんだ「膀胱」の一部が、「腟」の前側の壁を押して、膣口から卵のように飛び出て降りてくることを「膀胱瘤」と言います。”股の間に何かがはさまった感じがする”、”何かが降りてきてる気がする”、”お風呂に入った時に卵のようなものが膣から出てくる”などとおっしゃる方が多いです。

 

このように、女性の排尿トラブルを引き起こす病気に、よく似た症状が出るものも多く、実際厳密に区別することが難しい場合もあります。

それでも泌尿器科を受診して、症状をしっかりと思い出して伝え、適切な検査をすることで、メインとなっている病気が何かわかることが多いです。

まずは泌尿器科を受診して相談してみてください。もしも今すぐには行けそうにないという方は、以下の症状リストを確認してください。最も自分の症状に近いと思われるものがあれば、それぞれの病気のページで説明を読んでみてください。

 

1. 腹圧性尿失禁

咳をしたり重いものを持ち上げたりして、おなかに力が入った時に尿が漏れてしまうことを、「腹圧性尿失禁」(ふくあつせい にょうしっきん)と言います。産婦人科で治療をすることもありますが、多くは泌尿器科を受診して、「骨盤底筋体操」や「干渉低周波装置」などで、緩んだ括約筋や骨盤底筋を鍛えることで改善します。また膀胱の出口の締まりをよくする薬が効くこともあります。

腹圧性尿失禁の症状

干渉低周波についてじはこちら

腹圧性尿失禁についてはこちら

 

2. 過活動膀胱(切迫性尿失禁)

「過活動膀胱」(かかつどうぼうこう)とは、尿の回数が多い、急に尿が漏れそうになって急いでトイレに行く、などの症状がある状態のことを言います。実際に漏れてしまうかどうかに関わらず、そういう感じになることを過活動膀胱というのですが、中でも実際に漏れてしまう場合、それは「切迫性尿失禁」(せっぱくせいにょうしっきん)と言います。

40歳以上の男女の8人に1人が過活動膀胱で悩んでいると言われています。生活習慣の改善や内服薬で症状を緩和できることが多いです。それ以外にも「干渉低周波」や、どうしても治らず症状が非常に強い場合は「ボトックス膀胱注入療法」なども有効です。

過活動膀胱の症状

干渉低周波についてじはこちら

過活動膀胱についてはこちら

 

3. 心因性頻尿

心因性頻尿は、神経性頻尿とも呼ばれます。緊張、不安などの精神状態により起こります。「トイレに行こうと思った時に行けなかったらどうしよう」、「なんとなくトイレに行きたいような気がする、気がする、行かないと漏れる」というのがよくあるパターンです。「トイレのことが気になり電車に乗れない」などは典型的な心因性頻尿の症状です。

尿検査などでは特に異常は見つかりません。家でリラックスしている時や、スマホを操作するなど何かに夢中になっているとほとんど症状は出ないという点が、「過活動膀胱」の症状と違うところです。

心因性頻尿についてはこちら

 

4.膀胱炎

「膀胱炎(急性膀胱炎)」は、細菌が尿の出口から膀胱に入って起こる病気です。女性に多く、排尿時の痛みや残尿感、血尿などの症状が出ます。疲れや冷え、排尿を我慢しすぎることで起こりやすくなります。「膀胱炎」というと典型的には排尿の時の痛みが伴う場合が多いですが、軽度の残尿感や頻尿のみが症状のことも珍しくありません。「なんだか最近になり急に今日の回数が増えた」という場合は、膀胱炎の可能性もあります。抗菌薬の飲み薬で治療をします。

膀胱炎についてはこちら

 

5.膀胱脱(骨盤内臓器脱)

「膀胱瘤」(ぼうこうりゅう)は中高年の女性に多い病気です。立った時に股間に柔らかい”たまご”のようなものが挟まる、のようにして気づく方が多いです。「ペッサリー」、「骨盤底筋体操」、「手術」などの治療があります。

膀胱瘤についてはこちら

 

神戸市東灘区 摂津本山 いしむら腎泌尿器科クリニック 院長

泌尿器科専門医 石村武志

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