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梅毒

梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌に感染すると起こる病気で最近増加しています。オーラルセックスも含む性行為の数週間後に陰部や唇、口の中などに、硬いしこりや赤いただれができます。放置すると、やがて全身に広がり命に関わる病気です。抗菌薬の飲み薬で治療することで治ります。

 

梅毒とは

梅毒は「性感染症」、いわゆる「性病」の一種で、梅毒トレポネーマという細菌が原因で起こります。

 

昔の病気のような印象があるかもしれませんが、ここ数年で増加してきて問題となっています。梅毒は、血液、精液、膣分泌液などの体液が、粘膜や傷のついた皮膚に接触することで感染します。

 

つまり、性行為(オーラルセックスやキスも含めて)によってうつる感染症であるということです。

 

感染すると、陰部や唇、口の中、肛門などに、硬いしこり、赤いただれ、潰瘍などができます。また鼠径部(股のつけ根)のリンパ腺がグリグリと腫れることもあります。

 

注意するべきことは、梅毒によるこのような陰部の皮膚のただれなどは、放置してもやがて自然に消えることがある点です。

 

しかし、決して自然に治ったわけではなく、症状が消えているこの間に全身に広がります。

 

やがて数ヶ月から数年すると、全身にバラ疹と言われる赤い斑点ができたり、発熱や筋肉痛、全身リンパ腺の腫れ、のどの痛み、脱毛、陰部や肛門のしこり、口内炎、皮膚や骨や筋肉に出来るゴムのように硬いしこり(ゴム腫)などさまざまな症状が出てきます。

 

10年以上放置すると、末期症状として、大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)、麻痺(まひ)、痴呆(ちほう)などが出現し、死に至ることもあります。

 

このような梅毒が疑わしい症状がある場合や、感染のきっかけとなるような心当たりがある場合は、診察と血液検査で感染があるかどうかを確認します。

 

血液検査の結果、梅毒と確定した場合は抗生物質の飲み薬で治療します。ごく初期の梅毒であれば2~4週間で治癒しますが、場合により4~8週間の服用が必要です。

 

梅毒によってできる、陰部や口、全身の皮疹は色々な種類があり、見た目だけでは判断しづらいこともあります。

 

また、症状はしばらく放置すると自然に消えることが多く、つい受診が遅くなりがちです。

 

ただし梅毒が自然に治ることはありません。進行すると抗菌薬による治療期間は長くなりますし、放置を続けると命にかかわることもある非常に怖い病気です。

 

早期発見、早期治療で確実に治る病気なので、心当たりのある場合は早く病院を受診しましょう。


梅毒の症状

性行為によって感染すると、1ヶ月前後の潜伏期間のあとに、陰部や唇、口の中、肛門などに、硬いしこり、赤いただれ、潰瘍などができます。

 

また鼠径部(股のつけ根)のリンパ腺がグリグリと腫れることもありますが、このグリグリに痛みはありません。

 

この時期の陰部の症状は、一見すると「陰部ヘルペス」や「亀頭包皮炎」など他の病気とよく似ていることもあり、注意が必要です。

 

やがて放置するとこれらの症状は一旦自然に消えますが、決して治ったわけではなく、やがて菌が全身へ広がり次の段階へ進行します。

 

3ヶ月以上放置すると、全身にバラ疹と言われる赤い斑点が出てきます。

 

バラ疹は特に手のひらや足のうらにできやすいことが特徴です。このバラ疹も放置すると一旦自然に消えることがありますが、抗菌薬の治療をしない限り菌は体内に残ったままで、繰り返し現れることもあります。

 

この時期の陰部の症状は、じんましんやアレルギー性皮膚炎と間違われることもあります。また発熱や倦怠感、頭痛、リンパ腺の腫れ、のどの痛み、脱毛、筋肉痛、陰部や肛門のしこり、口内炎のような発疹ができることもあります。

 

数年がたつと、皮膚、骨、筋肉に、ゴムのように硬いしこり(ゴム腫と呼ばれます)が出来ます。ゴム腫は周辺の組織を破壊するように発生し、特に鼻周辺にできると鼻が欠けてしまうようになります。

 

10年以上放置すると、末期症状として神経、脳、脊髄(せきずい)、血管、などが障害を受け、大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)、麻痺(まひ)、痴呆(ちほう)などが出現し、死に至ることもあります。

 

梅毒は江戸時代に流行し、ペニシリン系抗生剤が普及するまでは治療薬がなかったため、この病気で亡くなる方がたくさんいました。

 

現在では、有効な治療法が確立されており、末期まで進行することはほとんどなく、初期段階で診断および治療すれば完治が可能な病気です。

 

梅毒の診断

上記のような梅毒が疑わしい症状のある場合や、感染するような心当たりのある場合は、まず陰部などの診察を行います。その後に血液検査で感染があるかどうかを確認します。

 

梅毒が疑われる症状がある場合は、検査治療は保険診療となります。

 

症状はないけど感染したかどうかが心配なので検査を希望される場合は自費診療となります。

 

ただし、感染直後は採血検査の結果が偽陰性(感染をしているのに陰性となること)となってしまう可能性があるので、4週間以上経ってから採血をするようにします。

 

梅毒と診断された場合は性的パートナーの検査も必要です。

 

また、同様に性行為で感染する可能性のあるHIV(エイズの原因となるウイルス)検査も同時に受けることをお勧めします。梅毒もHIVも保健所で無料で検査が受けられる地域もあります。

 

梅毒の治療

採血検査の結果、梅毒と診断された場合は抗生物質の飲み薬で治療します。

 

ごく初期の梅毒であれば2~4週間、早期の梅毒であれば4~8週間の服用が必要です。

 

治療の反応として抗生物質を飲み始めてから1週間前後で発熱をすることがありますが、治療の効果があらわれている証拠ですので飲み続けてください。

 

抗生物質の内服が終わっても血液検査の数値はすぐに低下しませんので、半年間は1〜2ヶ月に一度採血を行い数値が下がり治癒したかどうかを確認します。

 

梅毒の予防、注意点

梅毒によってできる、陰部や口、全身の皮疹は色々な種類があり、見た目だけでは判断しづらいこともあります。

 

また、皮疹は一度できてもしばらく放置すると自然に消えることも多く、つい受診が遅くなりがちですが決して治ったわけではありません。

 

進行すると抗菌薬による治療期間は長くなりますし、放置を続けると非常に怖い病気です。

 

早期発見、早期治療で確実に治る病気なので、心当たりのある場合は早く病院を受診しましょう。

 

また梅毒は1度の性行為で感染する確立が、他の性病と比べても高い病気です。不特定のパートナーとの性交渉はなるべく避けることが感染予防には重要です。

泌尿器科専門医 石村武志

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